赤色光スイッチタンパク質 “MagRed” に関して

当社技術ファウンダー佐藤守俊教授(東京大学・KISTEC)の研究室では、複数の共同研究先の協力のもと、生体組織透過性が極めて高い赤色光で生体深部の生命現象を操作できる光スイッチタンパク質 “MagRed”(マグレッド)の開発に成功しました。

当社の、青色光で動くMagnet SystemTMを始め、光スイッチタンパク質は、細胞内や生体内のさまざまな生体分子の機能を光で操作するための基盤技術となるツールです。

(以下、東京大学プレスリリースより)赤色光による光スイッチタンパク質は既にいくつか報告されていましたが、哺乳類には無い色素の添加を要する点や光制御能が著しく低い点、汎用性が無い点など、大きな課題が残されていました。本研究で開発したMagRedは、外来性の色素の添加を必要とせず、赤色光のON・OFFのみで極めて高い制御能を有するとともに、その高い汎用性により、遺伝子発現やDNA 組換え反応の光操作を実現しました。この新しい赤色光スイッチタンパク質は、生命現象の光操作の応用可能性を大きく広げることが期待されます。

<論文タイトル>
“A red light–responsive photoswitch for deep tissue optogenetics”
DOI:10.1038/s41587-022-01351-w

<東京大学からのプレスリリース>
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20220614/index.htmlhttps://www.waseda.jp/top/news/68124